訪問者再び
「我輩は猫である」
といわんばかりに、かつての訪問者は
ほぼ毎日家のベランダに現れていた。
サッシの隙間が開いていると、やわらかい身体を
くねらせ、勝手に部屋に入り、そこらへんのものを
散らかしていく始末。
挙句には友達を連れてきて、二人で部屋荒らしに
専念していく。
そんなこんなで困り果てた私は、心を鬼にして
もう猫を入れなくなった。ベランダから訴えるように
私に「開けてくれ~」と問いかける猫。
ごめん、他で遊んでもらって・・と私はサッシから
きびすをかえす。
しばらくそんな訪問者が訪れなくなった。
が、しかし・・
今度は約2ヶ月ほど前に知り合った「D」ちゃんが
猫さながらときたま深夜に訪れるようになった。
このDちゃん、自分一人で会社やイベントを行うパワフル人間。
何度か会ったものの、しらふで会う回数のほうが少ないほど
付き合いの酒かなんだか分からないが、お疲れ泥酔の様子で
会うことのほうが多い。
家も比較的ご近所のほうなので、店から帰る途中、深夜に
暇つぶし電話をしてくるのだ。
猫もなかなか深夜行動だったけど、これじゃDちゃんも変わらずだ。
挙句には「今仕事終わったさ~あははは~」と深夜2時の電話。
寝ている私をたたき起こし、「お腹すいた~あ」と何故か家でごはんを
食べて帰っていく。しかも、たまたま私が料理をしたときに限って
何処でにおいを嗅ぎ付けるのか、たまにぽつぽつとやってくる。
そんなこんなのDである。
そして最近はアッコがこれから一ヶ月家に滞在することとなった。
ここまできたら、訪問者でなく滞在者だけど。
そこで初代訪問者の猫の反撃が今頃きた。
家主の私はもちろんのこと、Dちゃん、アッコ、この時期に家に
来た二人は背中や足に赤い斑点。
そう、それは「猫ノミ」。
出禁になった猫の置き土産かもしくは反撃か。
3人揃ってかいかいのボコボコ。
ゆずファミリ~の一員のしるしかね。
少しだけ、にぎやかな8月になりそうだ。
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